前歯のCR充填にも利用可能なTMSピンのように金メッキ処理のされたスクリューピンは、修復物を維持する(歯質の不足した)形成対象歯の象牙質にネジ込み、充填用コンポジットレジン(CR)と一体化すれば、歯髄を除去し根管内に築造体を設置する従来の方法に比較して、将来的な歯内療的な問題発現や歯根ハセツ、歯根象牙質の変色を回避する有効な選択肢である。 単独歯なら2〜3本のピンが必要とされるが、歯髄への穿孔を恐れて歯根表面に接近過ぎるとビスがはいるので注意が必要である。 ポケットプローブで歯根の外周と方向を確認するのが賢明である。 日本国内ではこれらのスクリューピンが用いられることは稀なようだが、歯髄保護のためには小さいながらも大きなアイテムと考えられる。