Create function and beauty
歯科修復治療は ” Art of Science ” ともいわれますが、他の医科領域の再建治療と異なるのは施術直前の状態に回復するだけでなく、より良い機能や美しさまでも創造することが可能であることでしょう。 同じ硬組織疾患で整形外科的な置換手術を受けても、しゃがんだり走ったり可動域に制限が付きものですが、歯科においては当たり前のように、無くなった所に歯をつくり、良く噛めること 綺麗で自然であること を求められます。 でもそれは本当に簡単なことでしょうか?
小さな知られざる世界の出来事のようですが、匠の技の結晶のような歯科技工も存在し、それぞれが人間国宝のような技を駆使してオートクチュールといって差し支えない、世界で一つだけの作品を創造しているのです。
補綴修復治療に重きを置く歯科医師は有能な歯科技工士、技工所と手を組んでおりますが、クラウンブリッジ(Crown and Bridge)と称される被せもの修復が専門であったり、着脱式の義歯(入れ歯 : Denture )が専門であったり、大人数で大規模な施設から個人開業まで様々な業態があります。
近年コンピューター支援のCAD/CAM装置が導入されると、高額で陳腐化の早い装置を維持・更新するのは小規模施設では困難なため、内製化にこだわらず一部を外注化して仕事を分業する形態が多くなったようですが、かぶせ物のフレームの設計や最後の綺麗なセラミックスの仕上げに力量が現れることとなります。
温故知新ともいえますが、最新の歯科技工はこれまでの方法論を前提に簡略化が進められたものと考えますので、咬合や鋳造歯冠修復をはじめとした従来の知識&技術の再評価(おさらい)から、光学印象ふくめた現代の歯科技工についてまでを、これから(歯科技工士さんの力もお借りして)内容を充実してまいります。 現在以下のようなテーマを考えております。
- 印象材の種類と精度 / 医院印象の評価
- 模型材の種類と精度追求
- マイクロスコープについて
- 咬合器へのマウント
- ワックスアップ
- 鋳造関連
- セラミックの扱い
- 色合わせ
- メタルボンド
- CAD/CAM全般
- キャスタブルセラミック
- ジルコニアセラミック
- 光学印象
- インプラント補綴全般
- リカバリー全般